トラネキサム酸・シナール
トラネキサム酸+シナール(内服)|しみ・肝斑の治療を支える「土台」
トラネキサム酸とシナールは、しみ・肝斑などの治療で、炎症を抑えながら色ムラを整える目的で用いられる内服治療です。
単独で劇的な変化を狙うというより、外用治療や施術の効果を支える「ベース」として使われることが多い治療です。
※本ページでは、美容目的(しみ・肝斑など)で使用するトラネキサム酸について解説しています。
どんな方に向いていますか?
- 頬などに左右対称に出ている薄いしみが気になる(肝斑の可能性)
- しみ治療を「内側から」も整えていきたい
- 外用治療(ハイドロキノン・トレチノイン)や施術のサポートとして取り入れたい
- まずは比較的マイルドな治療から始めたい
※すべてのしみに有効というわけではありません。しみの種類によっては、外用治療やレーザー治療が適している場合があります。
治療の位置づけ(内服の役割)
内服治療は、色素を直接「消す」というよりも、炎症を抑えて色ムラを整え、しみが濃くなりにくい環境を作るイメージの治療です。
そのため、外用治療や施術と組み合わせて用いられることが多いのが特徴です。
期待できること・効き方のリアリティ
トラネキサム酸
- 炎症を抑えることで、色素沈着が起きにくい状態を作る
- 肝斑など、炎症が関与するしみに対して補助的に働く
シナール(ビタミンC製剤)
- 抗酸化作用により肌のコンディションを整える
- メラニン生成を穏やかに抑える方向に働く
内服治療はゆっくりと作用するため、急激な変化よりも、炎症を抑えて色ムラを整えるようなイメージの治療です。
服用方法の目安
服用回数・期間は、肌状態や併用治療、体質によって調整します。詳しくは診察時にご案内します。
- 継続して服用し、数週間〜数ヶ月かけて徐々に整っていくことが多い
- 外用治療や施術と併用する場合、治療計画に合わせて調整
肝斑について
肝斑は、一般的なしみとは性質が異なり、紫外線・摩擦・慢性的な炎症などが複合的に関与すると考えられています。
刺激によって悪化することがあるため、治療の選び方(組み合わせ・強さの調整)が重要です。
※診察では、しみの種類や肌状態を確認し、内服・外用・施術の組み合わせをご提案します。
肝斑について詳しく
肝斑は、両側の頬部に左右対称に現れる地図状のもや~っとしたシミで、東洋人の女性に多く見られます。その病因としては、紫外線、ホルモン(女性ホルモン)、遺伝的要因などが影響すると考えられています。レーザー治療で炎症後色素沈着をきたしやすいため、一般にレーザー治療は避けるようにされています。
肝斑は、単なる「シミ」というよりも「シミが出来やすい肌質」と捉えた方が病態を良く表していると言えるでしょう。備わった肌質なので「肝斑を治す」というよりは、「肝斑と上手につきあってシミをできるだけ薄い状態にコントロールする」ことが肝斑の治療の目標となります。
肝斑の治療に良く用いられるのが、トラネキサム酸とシナール(ビタミンC)の内服です。肝斑では、紫外線の影響で皮膚の様々な細胞から、プラスミノーゲン、VEGFなどのメラニン産生を促す分子が分泌されますが、トラネキサム酸はこれらの分子の働きを阻害します。
ビタミンCは、抗酸化作用によってメラニンの産生を抑えると考えられ、単独投与でも肝斑に対してある程度の効果があることが報告されています。
トラネキサム酸とシナールの併用が肝斑に対して効果的とは言っても、これらの内服だけによる効果はゆっくりで限界もあります。通常は、これらに加えて、ハイドロキノンとトレチノインの外用を併用したり、場合によってはフォトフェイシャルなども加えることがあります。
副作用・注意事項
トラネキサム酸
- 胃部不快感などの消化器症状(低頻度)
- まれに血栓症リスクが問題となる場合があります
血栓症の既往やリスクがある方、妊娠中・授乳中、ピル内服中などは事前にご相談ください。
トラネキサム酸の止血作用について詳しく
トラネキサム酸はシミに対する作用や抗炎症作用の他に止血作用があります。したがって、トラネキサム酸の投与期間中に女性の生理の出血量が減る場合があり、実際にその目的で処方されることもあります。また手術中、手術後などの出血コントロールでも広く用いられています。(むしろ、止血目的での使用の方が多いかもしれません)
この止血作用があるために、血栓ができやすくなっている方の場合はそれを助長してしまう可能性があり、注意が必要です。また、健康と思っている方でも、年を重ねるうちに血栓ができてくることもありますので、トラネキサム酸はあまり長期連用をするべきではありません。当院では、1日量1500mgの処方は半年以内を目安としており、それを超える場合は減量ないし休薬するようにしております。
実際に、長期連用で血栓ができたとする報告はあまり見かけませんが、それは多くの医師が長期連用を避けているためかもしれません。しかしながら、他院で処方されていた症例ですが、肝斑のために一日量1500mgの内服を3年間続けている間に、健康診断で動脈硬化の急速な進展を指摘されたという症例は経験したことがありますし、少数ですが、止血目的でのトラネキサム酸の長期連用で肺梗塞(下肢の静脈血栓が飛んで肺動脈が詰まる)をきたした症例報告もあります。
シナール
- 胃部不快感などの消化器症状(低頻度)
症状がある場合は、医師と相談しながら服用方法(量・タイミング)を調整します。
健康保険の適用について
トラネキサム酸は、のどの炎症やアレルギーなどの疾患や止血目的では保険診療で処方される場合がありますが、美容目的(しみ・肝斑など)の内服は自費診療となります。
美容目的であっても、体質や既往歴、併用薬によっては慎重な判断が必要になる場合があります。そのため、医療機関では安全性を確認しながら、外用治療や施術との組み合わせも含めて治療方針を検討します。
参考ページ
料金(税抜き)
| トラネキサム酸250mg1錠(1日3錠~6錠) | ¥15 |
| シナール1錠(1日3錠) | ¥10 |
ご相談・受診について
内服治療は、しみ治療の「土台」として位置づけられることが多く、単独よりも他治療との組み合わせで効果を発揮する場合があります。
自己判断での内服ではなく、医師の診察のもとで安全性を確認しながら治療を進めることが大切です。お悩みに合わせて治療をご提案しますので、お気軽にご相談ください。
当院では、しみの種類や肌状態を診察した上で、内服・外用・施術を組み合わせて治療方針をご提案しています。
※ 治療内容・効果には個人差があります
※ 診察の結果、適応外となる場合があります
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