ボトックス
筋肉の動きを司る神経に作用することで、筋肉の過度な動きや緊張を和らげて、眉間や目尻などの表情に伴うシワを改善したり、口角などをリフトアップしたり、エラなどの張っている筋肉をスリムにする、などの効果が得られます。
年に2~3回程度、繰り返し施術を受けて頂くことで、シワが刻まれるのを予防し、若々しい肌を保って頂けます。
適応
表情に伴うシワ、オトガイ(あご先)の梅干シワ、下がった口角のリフトアップ、エラ張り、脇の汗、など
ボトックスの効果について
ボトックスは、ボツリヌス菌(Clostridium Botulinum)が産生するタンパク質を精製した薬剤で、特定の神経に作用して、その神経が筋肉(あるいは汗腺の場合もあります)に命令を出す働きを抑えることで作用します。
ボトックスが筋肉の動きを和らげる効果は、通常一週間程度かけて徐々に現れます。筋肉をスリムにするなどの効果が見られるまでには一~二か月程度かかります。こうした効果は3か月から半年程度(平均4か月半程度)持続しますので、年に2~3回繰り返し施術を受けて頂くことで、良い状態を保つことができます。
注入をした局所で作用するので、狙った筋肉の動きを抑えることができます。全身への作用が見られることは通常ありませんが、隣接する筋肉に作用が及ぶことはあるため、注入する部位に応じた副作用が見られる場合があります。また、内出血が見られることがありますが、通常、一~二週間かけて徐々に目立たなくなります。
眉を大きく上げたときにできる額の横シワ
眉の動きそのものを抑えますので、目を開くときに眉で補助をしている患者様(比較的多くいらしゃいます)の場合は、目が開きにくくなる、まぶたが重くなる、などの副作用がほぼ必発となります。このような方には原則としてボトックス注入はお薦めできませんが、回避策として、額の上の方だけに効かせる、効き目を弱くして動きを残す、などの方法も可能です。
悲しいとき、怒っているときにできる眉間の縦シワ
ボトックスが上方に広がると、額の中央部で横シワが減ってツルツルになり、眉の内側の動きが制限されるために相対的に眉の外側が吊り上がることがあります。このような場合には、ボトックスを追加注入(※追加料金は頂いておりません)することで吊り上がった眉を修正することが可能です。
笑ったときに目立つ目尻・目の下のシワ
目の下側の眼輪筋が弛緩することで、若干ですが下まぶたが下がることがあります。外反症(あっかんべえ)になることは通常ありませんが、目が大きくなるとして好む患者様はいらっしゃるようです。
目の下の内側のシワが気になるという患者様もいらっしゃいますが、残念ながら内側に効かせることはできません。
オトガイ部(あご先)の梅干しシワ
このシワは気づかずに作っている方が多く、梅干しシワができるだけでなく、あこ先が引き込まれてあごのシャープ感が損なわれるシワです。この部位へのボトックス注入によって、梅干しシワが減って、あご先が「しゅっと」します。
副作用として、ご飯を召し上がるときに口唇と歯の間にご飯粒が挟まるようになることがあります。
治療例
30代女性、えらボトックス(小顔ボトックス)の症例です。詳細はえらボトックスの症例写真をご覧下さい。
治療前
6週後
ボトックスの製剤について
ボトックスの製剤は、厚生労働省の製造販売承認を受けた、アラガン社のものを使用しています。ボトックスはタンパク質を精製したデリケートな薬剤ですし、不適切に用いれば毒素として作用しますので、安全性が担保された承認品を適切に使用することが重要であると、私たちは考えています。なお、アラガン社のボトックスは、ボツリヌス製剤の中でも安全域(薬として使える濃度)が広いことが報告されています。
料金(税込み)
額の横シワ | ¥38,500 |
眉間の縦シワ | ¥38,500 |
目尻・目のシワのシワ | ¥44,000 |
鼻根のシワ | ¥33,000 |
オトガイ(あご先)の梅干シワ | ¥33,000 |
エラ張り(両側) | ¥110,000 |
脇の汗(両側) | ¥154,000 |
痛みについて
注射ですので、全くの無痛というわけにはいきません。しかしながら、非常に細い注射針を使用する、冷却するなどにより、できるだけ痛みを減らすための工夫をしています。