まず診断して、治療方法を選びます
できものをすぐに取り除くことを前提とせず、 診察で種類や状態を確認してから治療方法を考えます。
形成外科の日帰り手術
肌の表面や皮膚の下にできた「できもの」は、 見た目だけでは種類が分かりにくいことがあります。
まず診察で、どのようなできものか、 手術が必要か、ほかの治療方法が適しているかを判断します。
※症状や医学的な治療の必要性がある場合は、 原則として健康保険の対象となります。 単なる美容目的の場合は自費診療となります。
一見すると似たように見えるできものでも、 母斑(ほくろ)、脂漏性角化症、粉瘤、脂肪腫など、 種類によって適した治療方法は異なります。
また、まれではありますが、 良性のできものと皮膚癌などを見た目だけで完全に区別できない場合もあります。
診察では、できものの見た目だけでなく、 大きさ、深さ、硬さ、増大の経過、症状、できている部位などを確認します。
比較的深い部分にある脂肪腫などでは、必要に応じて手術前に画像検査を行い、できものの深さや広がり、周囲の組織との関係などを確認してから治療方針を決めることがあります。
「できものがある=必ず切除」 ではありません。
経過観察でよいもの、 炭酸ガスレーザーなどが適しているもの、 外科的切除が適しているものを判断してご案内します。
できものをすぐに取り除くことを前提とせず、 診察で種類や状態を確認してから治療方法を考えます。
できものを取り除くだけでなく、 その後に残る傷跡も考えて切開線や縫合方法を決めます。
部位や皮膚の張力などを考慮し、 形成外科の手技に従って丁寧に切除・縫合します。
必要に応じて、摘出したできものを病理組織検査に提出します。
顕微鏡で組織を確認し、 何のできものだったのかを診断します。
大きさや深さ、悪性の可能性、 全身麻酔の必要性などから、 より大きな医療機関での検査・治療が適切な場合があります。
その場合は、当院で無理に手術せず適切な医療機関をご案内します。
※当院では全身麻酔が必要な手術には対応していません。
小さな表在性のできもの
小さなほくろや脂漏性角化症などでは、 炭酸ガスレーザーによる治療をご案内する場合があります。
※炭酸レーザーによるできものの治療は原則自費診療となります。
切除が適しているできもの
できものを切除し、 傷口を形成外科的に縫合します。
必要に応じて摘出した組織を病理検査に提出します。
大きい・深いできもの
深い部分にあるできものなどでは、 必要に応じて画像検査で広がりや周囲組織との関係を確認します。
そのうえで、当院で局所麻酔の日帰り手術が可能か判断し、 全身麻酔やより専門的な治療が必要な場合は、 適切な医療機関をご案内します。
外科的切除を行う場合の一般的な流れです。 できものの種類や部位によって通院時期は異なります。
受診日 1
できものの種類、大きさ、深さ、部位などを診察し、手術が適しているか判断します。
手術方法、術後経過、傷跡、リスクなどをご説明し、必要な術前検査を行います。
比較的深いできものなどでは、手術前に画像検査を追加する場合があります。この場合は、画像検査の結果が出てから「受診日1」が始まります。
受診日 2
局所麻酔でできものを摘出し、 傷口を縫合します。
小~中規模の手術では、 来院から帰宅まで通常1時間前後です。
摘出した組織は、必要に応じて病理組織検査に提出します。
手術翌日
出血、腫れ、傷口の状態などを確認します。
1~4週間後
多くの部位では1週間前後で抜糸します。 手術部位によっては2~4週間後となることがあります。
その後
病理組織検査を行った場合は、 後日の診察で結果をご説明します。
傷の赤み、硬さ、広がりなども時間をかけて確認します。
※できものの種類、部位、手術内容、術後の経過などによって、 通院回数や時期は変わる場合があります。
皮膚を切開する手術では、傷跡を完全になくすことはできません。 傷の経過や目立ち方は、手術部位、大きさ、皮膚の張力などによって異なります。
以下は、実際の手術後の傷跡の一例です。
30代女性 / 術後3か月
手術担当:島中医師
治療前
術後3か月
左鼻翼の二つ並んだ母斑を摘出しました。鼻翼の大きさに対して腫瘍が比較的大きいため、鼻翼や鼻孔の変形がなるべく生じないように留意して手術しています。
術後3か月で、傷の周囲にはまだ赤みが目立っている時期です。
30代女性 / 術後3か月
手術担当:臼井医師
治療前
術後3か月
鼻のすぐ下で鼻と接する母斑を摘出しました。
傷跡は、分かりにくいかもしれませんが、上口唇から鼻が立ち上がるライン上にあります。摘出した母斑の直径くらいの長さで傷が少し幅広くなっていて、白みがかった薄いピンク色に見えています。
50代男性 / 術後10日
手術担当:臼井医師
治療前
術後10日
治療前
術後10日
上まぶたの、まつ毛と二重ラインの間にある軟性線維腫を摘出しました。
周囲の皮膚にゆとりがあり、まつ毛からも十分に離れていたため、比較的小さな侵襲で摘出することができ、術後の回復も早かった症例です。
60代女性 / 術後2週間
手術担当:臼井医師
治療前
術後2週間
下まぶたの縁、まつ毛の生えている部分の脂漏性角化症を摘出しました。
できものの左右のまぶたのラインが自然につながるように留意して手術しています。また、瘢痕部のまつ毛の脱毛が術後のリスクとなります。
術後は、縫合糸が目に当たらないように、わざと結び目を長く残して、抜糸までの間、頬にテープで固定してお過ごしいただきます。
50代男性 / 術後4か月
手術担当:臼井医師
治療前
術後4か月
皮下の比較的浅い部分に生じた脂肪腫を摘出しました。
下床に広い範囲で固着しており、剥離した範囲が広くなったため、術後出血を防ぐ目的でドレーンを留置し、2日後に抜去しています。
そのため、通常より術後通院が1回多くなっています。
術後4か月では、やや幅のある瘢痕となっており、色素沈着とごく軽い赤みが残っています。通常、このような色味は時間とともに徐々に薄くなっていきます。
皮膚を切開して摘出する手術では、 傷跡を完全になくすことはできません。
手術直後からしばらくは、 赤み、硬さ、色素沈着などが目立つことがあります。 その後、数か月から一年程度かけて徐々に落ち着いていきます。
大きなできものほど、 必要な切開や縫合の範囲も大きくなります。
顔、まぶた、体幹など、 部位によって皮膚の厚みや張力が異なります。
傷にかかる力や体質によって、 傷跡の幅、赤み、盛り上がり方には個人差があります。
当院では、 できものを確実に取り除くことと、 術後の傷跡をできるだけ目立ちにくくすることの両方を考えて 手術を計画します。
以下は、 どのような「できもの」が診療対象になるのかを イメージしていただくための一例です。
※写真と似ていても同じ病気とは限りません。 見た目だけで診断することはできませんので、 気になるできものがある場合は診察で確認します。
※医学的な治療の必要性がある場合、 原則として健康保険適用で摘出手術の対象となります。
小さなものはいわゆる「ほくろ」です。 特に小さいものは 炭酸ガスレーザー で焼灼します(自費診療)。 ある程度大きいものは切除することになります。
さまざまなタイプがあり、 色調、形状、大きさはいずれもさまざまです。
以下は、病理組織学的に診断がついている症例です。 横にスライドするとご覧いただけます。

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑

母斑
いわゆる「イボ」の一つで、 年齢とともに増えてくることが多い、ありふれた良性のできものです。
炭酸ガスレーザー で治療する(自費診療)ことが多いですが、 母斑や皮膚癌などと紛らわしい場合や、 厚みが強い場合には切除を検討します。
ウイルス性の、いわゆる「イボ」です。
液体窒素療法(当院対応不可・保険診療)、 炭酸ガスレーザー (自費診療)、 外科的切除(保険診療)などで治療します。
再発することがあり、 治療に時間がかかる場合があります。
皮下のできものの中で、特にありふれたものの一つです。
ドーム状に盛り上がり、大きさは数mmから数cmまでさまざまです。 「脂肪のかたまり」と表現されることもありますが、実際には皮膚の下に袋状のできものがあります。
ときどき袋の壁が皮下で破れ、強い炎症を起こすことがあります。 元の大きさの数倍まで腫れ、強い痛みを伴う場合もあります。 かなり嫌な思いをすることが多いので、そうなる前に摘出手術を受けた方が良いと考えています。
粉瘤(炎症なし)
以下は粉瘤が炎症を起こした状態です。 右側はさらに皮膚が破れて自潰しています。
粉瘤(炎症)
粉瘤(炎症・自潰)
若年者の皮下にできる、比較的ありふれた良性のできものです。皮膚の下に表面がごつごつした「コイン」や「ボタン電池」を触れているように感じることが多いです。
皮下や筋肉内などにできる、比較的ありふれた良性のできものです。
皮膚表面には通常何も変化がなく、少し盛り上がっているか、あるいは全く平坦で触ると分かるだけ、などで、ゴムボールのように軟らかいできものです。
通常は痛みを伴いませんが、 血管脂肪腫などでは圧痛を伴う場合があります。
大きいものや深い部位にあるものなどでは、 より詳しい画像検査や専門施設での治療が必要になることがあります。 全身麻酔が必要となる場合は当院では対応できません。
脂肪腫(肘)
まぶたにできる、 少し盛り上がった薄黄色のできものです。
左右およそ対称に、 目頭寄りに生じることが多いですが、 外側まで広がる場合もあります。
大きく広がると、 まぶたの動きに影響する場合があります。
眼瞼黄色腫(小さい)
眼瞼黄色腫(開眼障害を伴う)
生まれつきみられ、頭部に多い母斑です。
生まれた時は円形脱毛症のようで、成長に伴ってしだいに盛り上がってきていぼ状になり、思春期以降にさまざまな皮膚腫瘍を発生します(あるいは変化する)。その中には皮膚癌を発生する場合もあるため、切除が望ましい母斑の一つとされています。
下の写真は10代前半でいぼ状になっている状態です。
脂腺母斑
青色から青黒色に見えることがあり、一般的なほくろとは少し違う印象の母斑です。
悪性化することがあるとされているため、切除または経過観察をお勧めしています。
青色母斑(上口唇)
青色母斑(手関節)
皮膚に生じる悪性腫瘍には、 基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫などがあります。
急に大きくなる、 形や色が不規則である、 出血を繰り返すなどが手がかりになることがありますが、 見た目だけでは判断しにくいこともあります。
当院では、 近隣の皮膚科などで皮膚癌と診断され、 手術目的でご紹介いただく場合があります。
悪性腫瘍では、 十分な範囲を含めて切除する必要があるため、 単純に傷を縫い閉じることができず、 植皮や皮弁などが必要になる場合があります。
病変の大きさや部位、必要な手術内容によっては、 より専門的な治療が可能な医療機関をご案内します。
皮膚腫瘍の切除手術では、 腫れ、内出血、傷跡などが生じます。
手術は局所麻酔で行います。
術後は、予想される痛みの程度に合わせて 内服の痛み止めを処方します。
小さなできものの摘出手術では、 痛み止めの内服で痛みをコントロールできることが多く、 手術翌日には痛み止めが不要になる方も多くいらっしゃいます。
出血する、引っかかる、痛みがある、 大きくなっている、悪性の可能性を確認する必要があるなど、 医学的な治療の必要性がある場合は、 原則として健康保険の対象になります。
見た目を良くすることだけが目的の場合は、 自費診療となります。
原則として、 初診では診察、手術方法の説明、術前検査などを行い、 手術は別日に予定します。
できものの種類、大きさ、深さ、 病理組織検査の必要性などを考えて判断します。
小さな表在性のできものではレーザーが適する場合があり、 ある程度大きいものや皮下にあるもの、 組織をきちんと調べる必要があるものでは 切除を選択することがあります。
必要に応じて病理組織検査に提出し、 顕微鏡で組織を確認します。
皮膚を切開する手術ですので、 傷跡を完全になくすことはできません。
手術直後は赤みや硬さが目立ちますが、 多くは数か月から一年程度かけて徐々に落ち着いていきます。
傷跡の目立ちやすさは、 手術部位、大きさ、皮膚の張力、体質などによって異なります。
病理組織検査で悪性腫瘍が判明した場合や、 追加治療が必要と判断した場合は、 必要な追加切除を検討するか、 適切な専門医療機関をご案内します。
大きさだけでなく、 深さ、できている部位、 周囲組織との関係などによって判断します。
局所麻酔の日帰り手術で安全に対応できる範囲であれば 当院で手術できますが、 全身麻酔やより専門的な設備が必要な場合は他院をご案内します。
はい。
「これは取った方がよいのか」 「レーザーと手術のどちらがよいのか」 という段階でもご相談ください。
診察でできものの状態を確認し、 適した方法をご案内します。
「これが手術の対象なのか分からない」 という段階でもご相談ください。
医師ができものの種類、大きさ、部位などを診察し、 経過観察、レーザー、切除手術などから 適した治療方法をご案内します。
※ 治療内容・経過には個人差があります。
※ 診察の結果、当院での手術をお勧めしない場合があります。
※ 看護師による無料事前カウンセリングも承っております。