トレチノイン
活性型のビタミンAが肌の細胞に働きかけて、肌の若返りを促します
適応
肌の若返り、シミ、くすみ、小じわ、肌のハリ、ニキビ
トレチノインの歴史
トレチノインは、1940年代から主にニキビの治療薬として皮膚外用薬あるいは経口薬として用いられるようになった、歴史の長い薬です。
女性のにきび患者で、トレチノインを使用すると肌がツルツルになってシワが減る現象がみられ、1980年代にトレチノインが皮膚の若返りに有効であることが論文でも報告されました。それ以来、光老化に対抗する若返り薬として世界中で広く用いられています。
トレチノインの効果と副作用
トレチノイン単独で、シワや肌のハリの改善などの効果が得られる他、ハイドロキノンと併用することで、シミに対する強力な外用薬となります。
とても強力な若返り効果が魅力的な薬剤ですが、その代償として、副作用(発赤・皮むけ)が強く使いにくい一面もあります。副作用の程度は患者様によってかなりの幅があり、問題なく長期連用できている例も多いですが、副作用が強く出る患者様の場合は、作用と副作用のバランスが取れたレチノール(ビタミンA;トレチノインの前駆体)を用いることもあります。
ビタミンAは全身の様々な細胞に働きかけて、遺伝子発現のコントロールを介して分化・増殖などを制御しています。また胎生期での体作りでも重要な働きをしており、過剰摂取では催奇形性があります。このため、妊娠中の方には禁忌の薬となります。
副作用の例
2週目・口周り
2週目・首
30代女性、0.1%トレチノインをゼオスキンのバランサートナー・ミラミン・ミラミックス・デイリーPDと併用して(トレチノインはゼオスキンのプログラムに従ってミラミックスと混合)、顔、首からデコルテまで使用。
写真は使用2週目。そのまま使い続けると反応は弱まり、1か月くらいすると反応は落ち着き、だんだんと効果が現れます。
料金(税込み)
トレチノイン0.05%10g | ¥3,520 |
トレチノイン0.1%10g | ¥4,400 |