ロゲイン(ミノキシジル)
適応
男女のAGA(男性型脱毛症)
ミノキシジルについて
ミノキシジルは、元々は高血圧の治療薬として開発された薬で、1970年代に重症の高血圧に対する多数の臨床研究の結果が報告されていました。その中で、副作用として全身の多毛症が高頻度(報告によっては「ほぼ全例」)で見られたことから、薄毛の治療薬としての期待から局所投与が試みられ、1980年代に盛んにその成果が報告されました。1988年に米国でロゲイン(Rogaine)が発売され、日本でも1999年にリアップが発売され、今日では複数の製薬会社から同じミノキシジル5%を主成分とする製品が販売されています。
ミノキシジルの効果と副作用
ミノキシジルの投与開始2~3週間は「初期脱毛」が見られます。増毛の効果が実感できるのは2~3か月以降です。投与を中断すると3か月~半年でまた脱毛します。継続して使用することで、効果を持続することができます。主な副作用は局所の皮膚炎で、濃度が高い男性用の方が高い頻度で見られます。
ミノキシジルは、局所に投与した場合でも、ある程度は血中に移行します。頻度は少ないですが、局所投与でも全身の多毛症が見られることがあります。特に女性で高濃度のミノキシジルを使用した場合に多い傾向があります(従って、女性用は2%のミノキシジルとなっています)
ミノキシジルはプロドラッグといって、体内に存在する酵素(スルフォトランスフェラーゼ)によって変換されて活性型になります。この酵素の多寡には個人差があり、それがミノキシジルの効果にも影響します。また、この酵素は、血栓の予防のために処方される低容量のアスピリンによって阻害されるため、こうした治療を受けている方ではミノキシジルの効果が減弱する可能性があります。
ミノキシジルとプロペシアの併用について
ミノキシジルとプロペシアは併用するとより高い効果が得られることが報告されています。中国人男性を対象としたある報告では、プロペシア1mg単独、5%ミノキシジル単独、左の二つの併用の3つのパターンで12ヶ月間治療した場合、それぞれで薄毛の改善率が80%、59%、94%でした。
ミノキシジル・タブレットについての見解
近年、ミノキシジルの経口投与を見直す動きが一部ではあります(低容量のミノキシジル・タブレット)。経口投与ならば、上で述べた「ミノキシジルの活性化」が肝臓で行われるため、局所投与で効果が出ない症例でも効果が期待できるという意味ではメリットがあるのは確かです。しかしながら「低容量」の半年程度の短期間の投与でも副作用はかなりの高頻度で見られていて「安全」とは程遠いものです。ミノキシジルの経口投与では、うっ血性心不全や収縮性心膜炎など生命を脅かす重篤な合併症が生じることがあります。ミノキシジルの経口投与は他の治療が無効で、副作用について十分に理解し、それを許容できている場合に限定されるべきでしょう。
料金(税込み)
ロゲイン5%男性用 | 6,600円 |
ロゲイン5%男性用・3本セット | 19,140円 |
ロゲイン2%女性用 | 8,250円 |
ロゲイン2%女性用・3本セット | 24,090円 |